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ライフスタイル

母親を殺した殺人犯を捕まえた息子

2017-12-06

玄海灘に立つ虹

母親を殺した殺人犯を捕まえた息子
今日の話題はまさに社会面にピッタリの話です。それもドラマに出てきそうな信じられないような話です。13年前の母の殺害犯を息子が刑事になって逮捕という話です。

事件は13年前、2004年に大邱で起きました。 大邱カラオケ女主人殺人事件といわれた事件です。

2004年6月25日、大邱にあるカラオケで「酒代が高い」と犯人が振るった凶器により女主人が殺害されました。この女性は子供の学費を稼ぐために、実家の兄が経営するカラオケでときどき働いていました。

この事件、結局は犯人が捕まらないまま迷宮入りとなりました。当時高校生だった被害者の息子Kさんは事件現場に近づくこともできませんでした。家族の受ける衝撃を憂慮した警察が現場を封鎖したためです。

捜査本部ができ捜査が行われましたが結局犯人は捕まらず、事件のファイルは長期未解決ファイルに含まれ倉庫の中で埃が積もって行きました。事件は世間から忘れられましたが、被害者の息子、当時高校生だったKさんは警察官となり、派出所勤務を経て2013年に夢に見た刑事課に配属となります。母親の事件の犯人をその手で捕まえるためです。

彼は事件現場にも足を運び、事件のファイルも何十回となく目を通しました。しかし結局、手がかりはみつかりませんでした。 あきらめかけていた中、先月21日別の事件がおきます。

大邱で帰宅中の女性が鈍器で殴られ、手提げカバンを奪われる事件が発生しました。警察はCCTV、監視カメラから犯人が煙草を吸っている姿をみつけ、周辺に散らばった煙草の吸殻を回収してDNA検査をしました。

すると鑑識の結果、1本の煙草の吸殻のDNAが13年前の事件の殺害現場にあった煙草の吸殻と一致したのです。Kさんの母親を殺した犯人と同じ犯人の仕業だということです。警察は所轄の刑事に本部の未解決事件捜査チーム、そして犯罪分析官などで捜査チームを立ち上げます。

ただ、この時点で刑事となったKさんは捜査チームからはずされてしまいます。犯人に遭遇した場合、発生し得る不祥事を警察幹部が未然に防いだのです。チームが捜査をしている間、彼は長期休暇をとりました。そしてその後、警察の聞き込み捜査と潜伏捜査の結果、犯人を捕まえることができました。彼の同僚の刑事は

「 Kが刑事になった動機の一つが母の事件でしたが、実際に犯人が捜査線上に上がった時、彼は同僚を信じて現場から一歩退きました。これこそが彼が刑事という証拠です」

と言っています。Kさんは犯人が捕まった今でも母親の事件のことを思うと胸が痛むといいます。犯人は捕まったものの高校生の時に受けた衝撃はそのまま脳裏に残っているからです。そして彼の同僚は口をそろえてこういいます。犯人がKさんの所属する警察署で事件を起こし、そしてつかまったのはまさに、天の審判だと。

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