今月５日に「KATUSA」の合格者が発表され、兵務庁のホームページに合否を確認する受験者のアクセスが集中しました。
「KATUSA」とは「Korean Augmentation Troops to the United States Army」の略で、在韓米軍管轄下に置かれた韓国陸軍兵士です。徴兵対象者の中から試験で選抜され、韓国陸軍が徴兵した兵士を米軍に派遣するという形をとっています。KATUSAに選ばれた兵士は韓国陸軍での基礎訓練を終えた後米軍基地内で服務することになりますが、韓国陸軍の部隊に配属されるよりも格段に待遇がいいということで人気です。メリットとしては「自由時間が多い（平日17時以降は自由、土日は外泊可能。ただし特別業務がある時を除く）」「食事、福祉も充実（食事はアメリカンスタイルで、一般的なアメリカ人の食事を基に考えられている）」「外国人とともに生活するので自然と英語力がアップする」「住宅は基地内のアパート」「韓国の軍隊特有の“しごき”がない」などが挙げられます。
このように韓国陸軍の部隊とは比べ物にならない待遇を受けられるため、KATUSAに入るのは至難の技です。志願条件は「身体等位１～３級（徴兵による現役兵として入隊するレベル）」に加えて、「TOEIC 780点」または「TEPS（韓国の英語試験） 690点」または「TOEFL ibt 83 点」「TOEFL PBT 561点」以上の英語力が必要です。服務条件がいいことに加えてに、社会に出てからも「KATUSA出身」というとエリートの印象を与えるため、今年（来年入営）は2,100人の定員に対して１万4,115人（競争率6.7倍。毎年７倍前後になる）の志願がありました。KATUSAの選抜は抽選で行われるため、志願後は神に祈るしかありませんが、晴れてKATUSAに選抜された志願者は天にも昇る気持ちでいることでしょう。