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ライフスタイル

墓の草取り(伐草)

2015-09-14

墓の草取り(伐草)
韓国では秋夕を前にした今の時期に墓の草取りをします。それを韓国語では伐草(벌초)といいます。伐採の「伐」の字に「草」と書きます。まさしく草を伐採するということです。この伐草にはいろいろな決まりもあるようです。それでは今日も留学生の山田君とお友達の金さんの会話からです

山田君  金さん、昨日の日曜日にアパートの隣の家のおじさんと息子さんが       なんだかすごい重装備で出かけて行ったんだけどどこへ行ったんだろう。
金さん  男性だけで行ったのなら、今の時期だとお墓の草取りじゃないかしら。
山田君  カマや芝刈り機に軍手や帽子などすごい装備でしたよ。それに服装も まるで登山に行く人みたいでした。
金さん  田舎のお墓なら、本当に山登りみたいなもんですよ。それも滅多に人の     歩かないような道を草をかき分けて入っていったりしますからね。
山田君  なんだか、やたらと大変そうですね。

二十四節気の処暑から白露までの間、だいたい8月23日から9月7日頃までが伐草、草取りのシーズンです。これは厳しかった暑さも峠を越え、朝夕は涼しくなってくるからです。仕事をする人間も涼しくなって楽ですが、この頃になると雑草もそれ以上は大きくならないので、この次期に草取りをするのが一番良いということです。
そして伐草にはいろいろな仕事があります。まず一番最初は土饅頭になっている墓の上の芝を一定の高さに切りそろえ、かつ芝以外の雑草や花を抜きます。次に墓の入り口や周辺など、墓の回りもきれいに整えます。さらに、墓の周りの木の幹がうっそうと茂っていて、墓が影になっていたら木の枝も切り落とします。
そして伐草に行くにはいろいろな準備物があります。一番先に準備するのが虫よけの薬です。スプレー式の殺虫剤も必要です。もちろん服装はどんなに暑くても長袖長ズボンに軍手、帽子の重装備です。
伐草では蜂の巣や蛇にも気をつけなければなりません。こう書いてくるとほとんど命がけのようなものですが、でも韓国の男性たちは年に最低でも1回はこうやって墓の草取りに行きます。
ただ最近は公園墓地に埋葬したり、あるいは納骨堂に収めるので伐草が必要ないお墓もあります。さらに人手がない場合は、専門の業者に依頼する人もいます。
ということで韓国マナー、韓国では8月末から9月初旬にかけて雑草の成長も終わった頃を見はかりお墓の草取りをします。草取りといっても田舎の場合はなかなかハードな仕事です。そして主に男性が担当し、一族の親戚の男たちが日を決めて集まり一家のお墓の伐草をすることがよくあります。

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