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ライフスタイル

茶礼(チャレ)と祭祀(チェサ)

2015-09-21

茶礼(チャレ)と祭祀(チェサ)
韓国には茶礼と祭祀があります。どちらもご先祖様にお供え物をして線香を焚いてお酒を供える儀式のことですが、微妙に違います。来週行われる秋夕、旧暦の8月15日に行われるのは茶礼、そして旧正月に行われるのも茶礼です。では祭祀はいつ行うかというと、それぞれの家のご先祖様のなくなった命日に行うものです。日本で言えば法事に当たるものです。それでは今日も留学生の山田君とお友達の金さんの会話からです。

山田君 金さん、大学院の李先生が秋夕の日に家に遊びに来いと誘って下さったん    だけどどうしよう。
金さん 旧正月や秋夕には目上の方に挨拶に行くものだし、留学生の山田君に韓国    の伝統行事を見せてあげようと思っているのよ、きっと。
山田君 じゃあ、伺ってみようかなあ。でも何時頃に行けばいいんだろう。先生は     茶礼も見せてやるとおっしゃるんだけど。法事って夜だよね、やるの。
金さん 祭祀は夜だけど、茶礼は朝やるものよ。山田君、早起きしなくちゃね。
山田君 朝、早いの?!

法事にあたり、命日に行う祭祀は夜遅く、家によっては夜中に行うというところもあるようですが、茶礼は違います。朝早くに行います。
茶礼は朝一番に行うので、女性たちは前の日から料理を作り準備をして、朝一番の茶礼に備えます。ですから秋夕の日の朝や、旧正月の1日の朝には、朝早くから正装をして出かける人を良く見かけます。親戚の家、大部分は長男の家に茶礼をしに行く人たちです。
そして朝一番に料理を整え、お供えの祭壇を作りその前で皆でご先祖様に挨拶をします。秋夕の朝は豊作を祝い、収穫に感謝します。そしてご先祖様への挨拶が終わってから、お供え物を下げてそれで皆で朝食をとるのです。
ですから、この茶礼が終わるまでは朝ごはんは食べられません。昔、実家の祖母の家には朝の6時頃から続々と親戚が集まり、7時に茶礼を行いました。それでも親戚の人数が多ければ食事は8時過ぎからということになります。
ということで韓国マナー、韓国の茶礼と祭祀、ご先祖様を祭る儀式ということでは同じで、備えるお供え物やその順序などもほとんど同じですが、行う時間が違います。法事にあたる祭祀は夜遅くに行う反面、茶礼は朝早くに行います。

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