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ピープル

“韓日の子どもたちは近づこうとしている”  ~「日韓クリスマスチャリティコンサート」から~

2013-12-30

安倍首相が12月26日に靖国神社を参拝したことで、韓国が強く反発し、冷却しきった韓日関係の改善は当面望めなくなっています。
「見た!素顔の韓国」では、「冷え込んだ時こそ、民間の交流が大切」との思いで、この1年間、韓日交流を地道に進める人々の活動の最前線を訪れ、その素顔を伝えてきました。
今年最後の「見た!素顔の韓国」は、先月初めにソウルで開かれた、「日韓クリスマスチャリティコンサート」を取材し、出演した人たち、コンサートを開いた人たちの素顔に迫りました。
に迫ります。

日韓クリスマスチャリティコンサートとは? 
韓国の日系企業・日本人でつくるSJC・ソウルジャパンクラブの主催
今年で14回目
日韓の歌好きな人たちでつくる合唱団やソウル日本人学校の生徒らが出演
入場料収入は韓国の福祉施設などに全額寄付

国際交流は“Respect”が大切


韓日関係が冷え込む中での開催について
SJCの社会貢献委員長・寺本誠さん
「政治のレベルではいろいろあるが、民間のレベルでは日常的に問題は感じません。今回のコンサートの実施にあたっても大きな問題はなかった。それはそれ、これはこれというのもおかしいですが、民間は分かっていて、日韓交流はちゃんと進んでいるんです」

「ハーモニー女性合唱団」のリーダー・武田秀子さん
「こういうことを一つ一つ積み重ねていくことが、民間というか、私たち主婦、特に子どもたちなど、地についた交流が重要だと思っています」

団員の文貞順(ムン・ジョンスン)さん (1回目のコンサートから参加) 
「この頃、韓日関係がちょっと悪くて心配ですが、こんな集まりが何度もあって、両国の人が交流が活発になり、近くて近い隣の国になりたいと思っています」

コンサートには、ソウル日本人学校の生徒も大勢参加しました。小学4年生は全員で、ミュージカル「ライオンキング」を独自にアレンジした一幕を演じました。また、中学生は勇壮な和太鼓や合唱を披露しました。


子どもによる韓日交流について 
ソウル日本人学校校長 谷口政昭さん
「学校での交流の取り組みは、韓国語の授業を1年から中3まで週2回。また、交流学習は1年に2回実施しています。きょうは、ホームステーした韓国の生徒も観に来ています。そういうつながりを大切にしようと取り組んでいます」

コンサートの出演したのは、SJC北岳山麓男性合唱団、ハーモニー女性合唱団に加え、ソウル日本人学校の児童生徒たちら。歌や踊り、パフォーマンスなどを3時間にわたって披露しました。

国際交流は“Respect”が大切


会場でのコンサートの感想について  
「言葉がない世界でも通い合うのも事実。文化交流が一番大事。お互いに分かる。政治は
色々いわれてるけど、暮らしの中では、文化交流が大事だと思う」
「日韓関係は難しくなっているが、子どもたちはお互いに近づこうとしている」
「我々よりも、子どもの方が自然に触れ合っているのではと感じる」

ラストステージは、出演者とともに会場を訪れた人たち全員で、東日本大震災からの復興を支援するチャリティソング「花は咲く」の合唱でした。明日につながる韓日の交流を確め合う歌声となりました。

「見た!韓国の素顔」は、この1年、韓日の文化交流を地道に重ねる人々、また、そうした活動を支援する人たちの素顔に迫ってきました。その素顔は、韓日関係が冷え切ったままの一方で、市民レベルの文化交流が確実に続いてきたことの証でもあります。

この1年の韓日文化交流について  
ソウル日本大使館・日本公報文化院院長、道上尚史さん         
「政治外交は厳しいものがあったが、別の文脈で若い人、文化、地方同士、大学でも活発に交流が続いているのは、日韓関係のいいところですね。文化、音楽、芸術など、国境をこえた人間としての素晴らしいもの、興味を持てるものは心が通じるということを改めて強く感じた」


再来年の2015年は韓日基本条約が締結されて50年を迎えます。
新たに迎えた2014年は、道上さんにとってはその準備に向けて動き出す年になります。

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