メニューへ 本文へ
Go Top

ピープル

“言葉の勉強は文化も学ぶこと”  ~国際交流基金・日本語講座から~

2014-03-31

世界で日本語を学ぶ人は、最新の調査で、136の国と地域のおよそ400万人。韓日関係が冷え込む中、気になるのは韓国における日本語学習者の動向です。
今回は、韓国で日本語の講座を開講している国際交流基金ソウル文化センターを訪れ、日本語講座の関係者の素顔に迫ります。                 

国際交流は“Respect”が大切


国際交流基金ソウル文化センター日本語講座は? 
2002年から現在の文化センターで開設
3月10日から5月30日まで、前期の日本語講座を開講
1日4回の時間帯で、32の教室に300人が学ぶ

韓国における日本語教育は?
1973年:高校で必修科目の第2外国語の一つに指定
2001年:中学校で必修科目の第2外国語の一つに指定
2011年:中高の第2外国語は必修から選択科目に変更

韓国における日本語学習者数は? 
2012年:84万人 2009年:96万4000人 2006年:91万人

韓国の日本語学習者の現況について (国際交流基金ソウル文化センター所長・小島寛之さん)  
「韓国では、1970年代から高校で日本語教育が実施されている。学習者の層の厚み、質、レベルは世界トップランナーである。学習者の人数では、だい2外国語が選択科目になったことで、2009年の調査に比べて減ったが、人口比では世界トップ。それだけ多くの人が勉強している現実がある」

中級会話の教室で学ぶ受講生の目的は? 
女性:「日本にいたときも韓国にいたときも老人問題があった。日本にはしっかりとした福祉の仕組みがあるので、これから大学院へいって、日本の福祉制度を学びたい」        
男性:「韓国と日本は時々誤解する。日本語を学ぶのはその差を狭める役割を果たしたい」
女性:「もう少しがんばって、高校で第二外国語で日本語を勉強した息子と日本に行きたい。函館に行ってみたい。去年は受験に失敗して、今浪人ですので、今年は成功して、是非一緒にいきたい」                                               
熱心な韓国の受講生たちについて (日本語講師の鎌田牧子さん) 
「韓国の人は、話したいと思ったら、まず、口を開く国民性。言葉の類似性もあり、早い!   (教えがいがありますね!)もちろん!それに楽しいし、反応が返ってくるので、私も元気になる」

冷却する韓日関係が日本語教育への影響について、所長の小島寛之さんと鎌田牧子さんは? 
「難しい局面ですが、韓国の人、特に若い人は多面的、多重性があり、単純に好き嫌いではなく、日本のいろいろな面に関心がある。日本文化への関心は今なお高い」
「お互いの文化を理解をするのが大前提ですので、日本の文化のよさを知ってもらうこと。私も韓国の文化を知る。そんな授業を増やしたい。心は通じるかな?」

小島寛之さんのメッセージは? 
「言葉は文化。言葉の勉強は、文法や単語を学ぶが、コミュニケーションで文化を理解するのが目的。そういうことを視野にいれて、初歩の段階からやっていきたい。日本では、雨の降り方、津軽の雪の降り方にもいろいろある。AがBになるとかいうのではなく、文化的背景も含めて勉強してもらえればと願っている」

韓国では、中等教育の第二外国語が必修から選択科目になったことで、結果的に積極的に日本語を学ぶ生徒が増えたといわれる。強い目的意識を持ちながら日本語を学ぶ人たちの今後の活躍が期待されている。   

おすすめのコンテンツ

Close

当サイトは、より良いサービスを提供するためにクッキー(cookie)やその他の技術を使用しています。当サイトの使用を継続した場合、利用者はこのポリシーに同意したものとみなします。 詳しく見る >