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ピープル

「88万ウォン世代の逆襲」

2008-08-15

「88万ウォン世代の逆襲」
最近、韓国では20代の若者を88万ウォン世代(パルパルマンウォンセデ)と呼んでいるんだそうです。88万ウォン(約10万円)は、大卒の非正規職の平均給与額を表していて、正規職に就くことができずに非正規職を転々とする20代を象徴する言葉として使われています。
日本と同じように、韓国でも企業は、非正規雇用者を増やすことで労働コストを下げ、外国企業との競争に勝ち抜いてきました。しかしその副作用として、去年には非正規職雇用者が800万人まで増加したのです。あるデータによりますと、アルバイトや派遣社員などの非正規職は、20代で53%、225万人、20代前半に限れば、3人に2人の割合で非正規職の労働者という計算になります。20代で希望の就職先に就くことができるのはわずか6%に過ぎず、大卒者の就職率さえ48%まで低下しているということです。
そもそも、この「88万ウォン世代」という言葉は、近頃ベストセラーとなった本から生まれた新しい言葉です。経済学者のウ・ソクフンさんが、ベストセラーとなった著書のなかで、 20代をこう名付けたところから来ています。この本の中には、今の20代は上位5%だけが大企業や政府、公企業などに正規職として就くことができ、残りは非正規職を転々として一生を終える…という悲観的な展望が描き出されています。
日本と同様に非正規社員が増え続ける韓国社会。韓国の20代から見れば、今や40代になってしまった386世代(1990年代に30歳代で80年代に大学に通った60年代生まれの世代)は、大学に通っていた頃はまともに勉強せず、英語の実力もないのに、就職の心配をする必要がなかった「特権層」として写っているようです。
大学在学中に留学へ行き、TOFLで高得点を採るために早朝、深夜の語学学校に通う韓国の若者。彼らの未来への投資はどのような形で報われることになるのでしょうか。

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