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ピープル

「深夜の勉強はお仕置きよ!!」

2009-07-10

「深夜の勉強はお仕置きよ!!」
今週から、韓国政府は塾など個人が負担する教育費(私教育費)を減らすために「学院直接規制」という法律で、学習塾などの取り締まりをはじめました。

教育科学技術部・公正取引委員会・国税庁・警察庁の4つの機関が、学習塾の違法な運営への取り締まりに乗り出しました。今回の取締りでは、学習塾での深夜までの授業。行き過ぎた授業費の徴収などが対象となります。

実はこれまで、政府では学習塾への取り締まりを何度も行ってきました。しかし、すべての学習塾の実態を把握することは事実上不可能で、取り締まりは形式的なものとなっていました。そこで今回、政府が切り札として投入したのが、
「学パラッチ」です。

「パパラッチ制度」。韓国では、法の改正や取締りを強化する際にに不法な業者や個人を見つけた一般市民からの通報を受け、通報者には報奨金を与えるというシステムをとってきました。交通違反、ゴミの不法投棄など、これまでこの報奨金制度はある程度の効果を挙げてきましたが、今回は保護者が通報する立場になります。わが子のことを思えばという親の心理からすれば、保護者からの通報というのは、難しいようですね。
ひとまず、深夜までの授業、不当な授業料を通報した人には30万ウォン(約2万2000円)~50万ウォンの褒賞金を支給されることになりました。

一つでも多くのものをわが子に持たせたい。そんな親の心理が後押しし過熱する韓国の教育熱、ついには行政が乗り出しての取り締まりにまでエスカレートしているようです。

こうした現状の中で政府は今年、試験的な取り組みとして全国の小中学校457校を選び、「塾のない学区」として600億ウォンを支給し支援しているそうです。公教育の質を上げ学習塾に通わなくても、学力の高い子供が育つよう環境づくりをはじめました。

公教育の充実と私教育費減らし、今の韓国が抱える表裏一帯の社会問題。しかしながら肝心な子供たちの声がほとんど聞こえてこないことこそが、一番大きな問題であるような気もします。

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