ソウル、釜山、大邱、仁川の4つの都市の地下鉄の労働組合が、21日朝の始発から一斉にストライキに入りました。全国の地下鉄労働組合は、20日夜から21日未明にかけて徹夜で労使交渉を行いましたが、週休2日制にともなう増員問題や勤務形態などの争点で意見の歩み寄りがみられませんでした。このため予定どおり、4つの都市の地下鉄の労働組合は、21日午前4時の始発から全面ストライキに入りました。しかしソウル市をはじめ釜山、大邱、仁川の自治体は、非労働組合員や退職者ら1万人を投入し、いずれの都市でも地下鉄はいまのところ正常に近い状態で運転されています。またソウルの地下鉄に乗り入れている国鉄の電車もほぼ正常運転されています。ソウル市では、今度のストライキが一週間以上続いた場合、非労働組合員らの疲労が重なり正常運行が困難となるではないかとみています。また釜山市も、3日間は正常運転できるだろうがそれ以降は電車の運行を20%ほど減らさざるを得ないとしています。
ソウル、釜山、大邱、仁川の4つの都市の地下鉄労働組合は、週休2日制の実施にともなって、従業員の増員を要請し交渉を続けてきましたが交渉が決裂し、ソウル地方労働委員会が、20日、職権仲裁の決定を出しました。これによって、20日から15日間は、争議が禁止され、ストライキを行った場合は、違法なストライキとして警察の介入も可能となります。しかしソウル地下鉄公社と都市鉄道公社の労働組合は、職権仲裁の内容は公社の立場を代弁しているとして、21日午前4時の始発から全面ストライキに入りました。組合側は、週休2日制を実施するには、2つの公社とも3000人ずつの増員が必要だとしています。また仁川市営地下鉄の労働組合も、はやり職権仲裁を無視してストライキに入ったほか、職権仲裁が出ていない釜山と、大邱の市営地下鉄の労働組合もストライキに入りました。