韓国の研究チームが22日、人間への臓器移植に適しているクローン豚の作製に成功したと発表しました。
政府の資金提供を受けて研究を進めているバイオ新薬臓器事業団のイム・キョビン教授によりますと、豚の臓器をヒトへ移植する場合には拒絶反応が大きな障害となっていましたが、この豚は遺伝子操作を通じて拒絶反応を引き起こすアルファガラクトースという遺伝子を除去して、拒絶反応を起こさないということです。
また、豚の臓器を人に移植すると、拒絶反応によって数時間で臓器が機能を果たさなくなりますが、この豚の臓器は数十日間は機能を果たすということです。
この豚は成長しても体重が60キロ程度と一般的な豚より小さく、人の臓器と大きさがほぼ同じで、臓器の移植に適しているということです。
実際に臓器移植に使えるようになるまではまだ解決しなければならない問題が多くありますが、国内には臓器移植を必要としている患者が2万人あまりに達しており、研究チームはさらに研究を続けるとしています。