ソウル大学病院は18日、末期がんの患者が延命治療の中断を望む場合は、法的な手続きを経てこれを認める方針を決めたことを明らかにしました。
ソウル大学病院は、最近開いた医療倫理委員会で、末期がんの患者が心肺蘇生(そせい)術などの延命治療を受けるかどうかを前もって選択する事前医療指示書を取り入れることを正式に決めたということです。
韓国で事前医療指示書が取り入れられるのはこれが初めてです。
事前医療指示書は、延命治療として心肺蘇生術や人工呼吸器、血液透析治療などを受けるかどうかを患者本人が事前に選んだことを示すもので、患者が特定の人を代理人に指定することもできます。
これは事実上、末期がん患者か、その代理人が延命治療の中断を求める場合、病院は事前医療指示書にもとづいてこれを受け入れることを意味します。
末期がんの患者を治療しているソウル大学病院の血液腫瘍内科では、すでに15日から患者に事前医療指示書の作成を勧めており、今後、段階的に範囲を広げていくことにしています。
ソウル大学病院は今回の措置について、これまで法的に保護されないまま、医療現場で慣行として行われてきた延命治療の中断について、医療界を代表して積極的な意思を表明したものだと説明しています。