気象庁は10日、今年から梅雨入り宣言と梅雨明け宣言など梅雨に関する予報を発表しないことを明らかにしました。
気象庁は毎年5月下旬に、夏の長期予報と梅雨に関連する予報を発表していました。
しかし、地球温暖化の影響で、梅雨前線だけでなく、台風や大気の不安定、気圧の谷の影響など、様々な要因によって、梅雨の期間以外でも雨量が多く、実際に1990年以降では、雨量が梅雨の期間中はこれまでとほとんど変わっていないのに、梅雨が明けた後の8月など、梅雨の前後に増えています。
このため、気象庁は、梅雨に関する予報は意味がないと判断して、去年は梅雨入りの予報だけを発表して、梅雨明けの予報は発表しませんでしたが、今年からは梅雨入り、梅雨明けともに発表しないことにしました。
気象庁は、それに代わって、梅雨前線ができたときに週間予報や1日予報などの中短期予報とともに梅雨前線による雨量の予報を行うなど、実質的な予報を発表することにしています。
気象庁はまた、年内にスーパー・コンピュータを新たに導入する方針を明らかにし、これによって計算速度や保存能力が高まるため、より正確な予報が可能になると期待しています。