元ソウル大学教授の黄禹錫(ファン・ウソク)博士の研究グループが、2001年に起きたニューヨークの同時多発テロで人命救助に大きく貢献した救助犬の複製に成功しました。
黄禹錫博士はソウル大学の教授だった2006年、世界で初めてヒトクローン胚から胚性幹細胞を作製したとされたものの、論文をねつ造していたとして大学を追われました。
黄禹錫博士が所属するスアム生命工学研究財団は18日、アメリカのバイオ企業のバイオアート社の依頼を受けて、ニューヨークの同時多発テロで人命救助に大きく貢献した救助犬の複製にこのほど成功したと発表しました。
バイオアート社は営利目的で動物を複製する事業を営んでいますが、このほど「価値のある複製」というイベントの一環として、黄禹錫博士の研究グループに複製を依頼したということです。
黄禹錫博士は合せて5匹を複製することに成功し、その過程で3編の論文を国際的な学術誌に掲載したということです。
これらの犬5匹は、いずれも体細胞を利用して複製し、バイオアート社が第3の研究機関でDNAを検証した結果、複製に成功したことが確認されました。
複製された犬は今後、人命救助犬になるということです。