韓国が初めて宇宙に向けて打ち上げるロケット「ナロ号(KSLV-1)」が19日午後5時に全羅南道高興(コフン)にあるナロ宇宙センターから打ち上げられます。
教育科学技術部はこの日、前日に実施した最終リハーサルの結果をチェックし、気象状況などを判断して19日午後5時にナロ号を打ち上げると明らかにしました。
広州(クァンジュ)気象庁によりますと、ナロ号が打ち上げられる午後5時頃のナロ宇宙センターがある高興の気象状況は、曇が多いものの、風速は1秒当たり4~5メートル、降水確率は20%で、落雷の可能性も少ないということで、気象条件に問題がないということです。
ナロ号は打ち上げ予定時刻の2時間前の午後3時から燃料と酸化剤の注入が始まり、打ち上げ20分前に気象状況や各種点検の結果をもとに、最終的に打ち上げるかどうかが決められ、打ち上げが決まると15分前から自動カウントダウン体制に切り替えられます。
韓国航空宇宙研究院によりますと、ナロ号は、打ち上げから7分33秒後に目標の軌道に乗り、9分後に科学技術衛星2号が分離され、12時間~13時間後には大田(テジョン)KAIST人工衛星センターと初交信を行うことになっています。
一方、アメリカ国務省は、韓国のナロ号の打ち上げについて、「韓国のナロ号の打ち上げは、北韓のロケット打ち上げとは性格がまったく違う」と述べました。
国務省のケリー報道官は18日の記者会見で、「韓国は宇宙発射体開発プログラムを、国際協約を守りながら非常に透明に進めてきており、国際協約を順守しなかった北韓のロケット打ち上げとは著しい違いがある」と述べました。
これに先立って、北韓の外務省は今月10日、ナロ号の打ち上げ計画に関連し、「6か国協議の参加国は4か月前、我々が行った科学衛星の打ち上げを国連安全保障理事会の場で糾弾し、我々に対する制裁を行った。6か国協議の参加国が、韓国の衛星打ち上げも国連安全保障理事会に上程するのかどうか、注意深く見守っていく」と述べています。