今月10日、打ち上げに失敗したロケット「ナロ号(KSLV-1)」の残骸の一部が収集され、今後、これをもとに原因究明の作業が始まります。
ナロ号の残骸が発見されたのは、全羅南道高興(コフン)郡ウェナロ島にあるナロ宇宙センターから済州島方向へおよそ470キロの公海上で、海軍が試運転中のイージス級駆逐艦「栗谷李珥(ユルゴクイイ)艦」(7600トン)が落下地点を最終確認しました。
このため、韓国とロシアの関係者は鎮海(チネ)海軍基地に向かい、収集された残骸をナロ宇宙センターに運んで、原因分析に着手することにしています。
これと関連し、韓国とロシアの専門家会議が11日午後、開かれ、週明けの14日から韓ロ共同調査委員会を設けて、事故原因を調べることになりました。
共同調査委員会の調査結果で打ち上げの失敗がロシア側の責任であると結論づけられた場合、ロシア側の負担によってナロ号を再度打ち上げることができます。
爆発が起きたとみられるロシアが製作した1段目のエンジンなどほかの残骸は残骸の一部を収集した同じ海底に沈んでいると推定されていますが、水深が300メートル前後もあるため、捜索は難航するとみられます。
また1段目のロケットはロシアとの技術保護協定によって、韓国側が調査に加わることはできないため、1段目のロケットの残骸が見つかってもナロ号の爆発原因を最終究明するまでにはかなりの時間がかかる見通しです。