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サイエンス

鉄より丈夫な「くもの糸」韓国科学技術院が開発 

Write: 2010-07-29 13:07:06Update: 2010-07-29 14:01:07

韓国の研究チームが、くもの糸の高強度たんぱく質成分を人工的に合成することに世界で初めて成功しました。
韓国科学技術院=KAIST生命化学工学科の研究チームは、ソウル大学農学部の教授と共同で、くもの糸の高強度たんぱく質成分を人工的に合成することに成功したと28日、明らかにしました。
このくもの糸のたんぱく質は、鋼鉄より強く、化学的な構造が、かいこのまゆからとれるシルクに似ているため、「スパイダーシルクたんぱく質」と呼ばれており、防弾服に使われている高強度の合成繊維、ケブラーに並ぶ強度を持っているということです。
このため各国の研究チームは、スパイダーシルクの人工的な合成を試みてきましたが、これまで成功した例はありませんでした。
韓国科学技術院の研究チームは、スパイダーシルクを作る大腸菌の新陳代謝の過程をコンピューター・プログラムで再現し、これまでの失敗の原因を解明しました。これによって失敗の原因を補強し、人工スパイダーシルクたんぱく質の開発に成功したということです。
研究チームは今月26日に、国際学術誌の「米国科学アカデミーの紀要、PNAS」に研究成果を発表しました。
研究チームを率いるイ・サンヨプ教授は、「性能を確認した結果、今回開発に成功した人工スパイダーシルクは、強度の面でケブラーとほぼ同じレベルであることが確認された。いまはスパイダーシルクを作る大腸菌を大量培養する研究を行っている」と話しています。

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