ユネスコ=国連教育科学文化機関の新たな世界記憶遺産に、KBSが1983年に放送した特別番組の記録物「KBS特別生放送 離散家族を探しています 記録物」と、朝鮮王朝時代の儒学者たちの著述を印刷した木版「儒教冊版」の登録が決まりました。
この決定はユネスコのホームページで9日、発表されました。
「記憶遺産」は、世界各地の重要な古文書や映像などを人類の財産として保護しようとユネスコが登録するもので、審査にあたるユネスコの国際諮問委員会(IAC)が今月4日から3日間、UAE=アラブ首長国連邦のアブダビで開かれました。
登録が決まったKBS特別番組の記録物「KBS特別生放送 離散家族を探しています 記録物」は、1983年6月からおよそ454時間生放送されたビデオテープ460本と、担当ディレクターの業務手帳、離散家族が作成した申請書など合わせて2万500件にのぼっています。
放送記録物が世界記憶遺産に登録されるのは、2011年にベルリンの壁崩壊を扱ったドイツのテレビ番組に続いで2件目です。
これで韓国が保有する世界記憶遺産は、合わせて13件に増えました。
一方、ユネスコは、中国が申請していた1937年の「南京大虐殺」をめぐる資料も、世界記憶遺産に登録することを決めました。
ただ、同じく中国が申請していた「旧日本軍慰安婦」の資料は登録リストに含まれませんでした。