北韓が4回目の核実験を実施してから2週間が経ちましたが、強力かつ包括的な北韓制裁に向けたアメリカと中国の交渉に関心が集まっています。
19日に韓国を訪れたアメリカのブリンケン国務副長官は尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官との会談で「中国は北韓にもっとも大きい影響力がある。中国には特別な役割があると信じている」と述べました。ブリンケン国務副長官は20日の午後、2日間の日程で北京に向かい、さらに、ケリー国務長官も27日に中国へ向かう予定です。
一方、韓国、日本、アメリカ、中国、ロシアの5か国は北韓の4回目の核実験について、追加的な安保理の制裁決議が必要であるという意見には同意していますが、韓日米3か国が強力かつ包括的な制裁を推進しているのに対して、安保理の決議に拒否権を持つ中国とロシアは「見合った対応」、「会話での交渉」などを主張しており、制裁のありかたについては明確な意見の違いが出ています。
ケリー国務長官とブリンケン国務副長官が今回の訪中で安保理常任理事国としての中国の責任と役割について圧力をかけると予想される中、ケリー国務長官が中国を訪れる27日が北韓制裁決議の重要な分水嶺になるとみられています。