北韓の韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官と今月21日と22日にマレーシアの首都クアラルンプールで非公式に接触した、アメリカの元政府高官である、ロバート・ガルーチ氏は、適切な時期をみはからって、来月のアメリカ大統領選挙のあとに発足する政権関係者に接触の内容を伝える考えを明らかにしました。
ロバート・ガルーチ氏は1994年の米朝核枠組み合意を締結した際にアメリカの首席代表を務めた人物です。
ロバート・ガルーチ氏は27日、VOA=アメリカの声放送の取材に応じ、
クアラルンプールでの米朝非公式接触や対北韓政策について、アメリカの新しい政権に意見を伝える十分な機会があるとみていると述べたということです。
ロバート・ガルーチ氏は、2日間の米朝接触について具体的には触れませんでしたが、2日目の協議では、今の状況を打開するためアメリカ政府が何をすべきかについて互いの意見を交換し、柔軟性を発揮できる余地はないかについて双方が調整したと述べています。
そのうえで、ロバート・ガルーチ氏は、「北韓問題をめぐる進展は、政府が民間レベルの対話の結果を参考に直接対話に乗り出して初めて成就できる」と述べるとともに、「北韓との交渉再開には、韓国や日本との協力が欠かせない」と強調しました。