釜山の日本総領事館前に旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像が設置されたことへの対抗措置として、日本政府は9日、長嶺安政(ながみね・やすまさ)駐韓日本大使と森本康敬(もりもと・やすひろ)釜山総領事を一時帰国させていますが、当初予想されていた今週内の帰任が見送りになりました。
朝日新聞が19日、報じたところによりますと、 安倍晋三首相がこの日午前、首相官邸で岸田文雄(きしだ・ふみお)外務大臣と会い、この問題の対応について協議した結果、「韓国側の姿勢に変化はなく、日本側から先に動く必然性はない」という意見で一致したため、今週中にはこの2人を帰任させないことを決めたということです。これに先立ち、安倍首相は18日にも杉山晋輔(すぎやま・しんすけ)外務事務次官など外務省の幹部らと協議を行っています。
日本政府は2012年、当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領の独島(トクド、日本でいう竹島)訪問に対する対抗措置として、当時の在韓日本大使を一時帰国、12日後に帰任させていますが、今回、日本政府が駐韓日本大使などの帰任を見送る方針を決めたことで、駐韓日本大使の一時帰国期間は2012年の時よりも長くなるものとみられています。