アメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「サード(THAAD)」の韓半島への配備について、中国陸軍の少将が、配備先に決まった慶尚北道(キョンサンブクド)星州(ソンジュ)郡のゴルフ場を必要に応じて外科手術的に先制攻撃することを提案するコラムが、中国国営メディア「環球時報」に掲載されました。
コラムを書いたのは、中国軍事科学院特別招へい委員の羅援陸軍少将です。
コラムは「THAAD反撃10対策」と題して、サードの配備先に決まった星州のゴルフ場を「中国に対する軍事脅威高危険地区」に指定し、必要に応じて先制攻撃で拠点を除去することを提案しています。
また強力な電磁波によってサードの高性能Xバンドレーダーを無力化することや、ロシアとミサイル迎撃などの軍事協力を強化することなどを提案しています。
こうした対応が実際に取られる可能性は低いものとみられますが、サードの韓国への配備に対する中国の強い反感を示すものとなっています。
一方、3日から始まる中国の国会にあたる全国人民政治協商会議と全国人民代表大会では、防衛費の増額が打ち出されるものとみられ、どれくらいの増額幅になるか注目されています。
アメリカのトランプ大統領が防衛費をおよそ10%増やすと発表していることから、中国の防衛費増額幅も2桁になるとする見方が出ています。