アメリカと中国が来月初めにアメリカ・ワシントンで閣僚級による貿易交渉を行うことに合意したことについて、中国商務部は5日、「今度こそ実質的な進展があるよう努力する」と強調しました。
アメリカと中国は、9月1日から相手国の輸入品に対して関税を上乗せする措置を発動しました。本来は、9月初めにワシントンで、閣僚級の米中貿易交渉を行う予定でしたが、5日に行われた双方の閣僚による電話会談で、これを一か月、先送りすることが決まりました。
中国政府は、「アメリカとの貿易戦争がエスカレートするのを望んでいない」とし、「中国とアメリカの双方とも、世界経済に打撃を与えた責任を世界から問われたくないからだ」と述べました。
その一方で、中国政府は、「アメリカが中国からの輸入品に対する全ての関税を撤廃することが、貿易交渉の前提条件である」と改めて強調するなど、米中両国の意見の隔たりが大きいだけに、今回の貿易交渉で劇的な突破口を開くのは難しいとする見方もあります。