ことしの夏は、平年より気温が高くなりますが、梅雨の期間が過去最長だった去年に比べると雨量は少なくなる見通しです。
気象庁が発表したことし6月から8月までの3か月予報によりますと、「北太平洋高気圧の勢力が強く、西太平洋の熱帯海域での海面水温が平年より高いため、ことしの夏の平均気温は、平年を上回りそうだ」ということです。
しかし、北極圏の冷たい空気が定期的に張り出し滞留を繰り返す「北極振動」と呼ばれる気象現象が発生するほか、チベット高気圧の勢力も強くないため、2018年のような記録的な猛暑には見舞われないだろうとみています。
また局地的に雨量が多いところもありますが、梅雨の期間が過去最長となった去年に比べると雨量は少なくなる見通しです。
気象庁は、「東太平洋の赤道付近の海面水温が平年よりも低くなる『ラニーニャ現象』が終わる年は、北太平洋高気圧の張り出しが早くなる。このため、日本でも、65年ぶりにもっとも早い梅雨入りとなった。韓国も停滞する梅雨前線の影響で、6月初めの雨量が平年を上回る可能性がある」と話しています。
梅雨入り時期については、「済州島で6月19日ごろから梅雨が始まり、ソウルでは6月24日ごろから始まるとみている」ということです。
台風は、平年並みの2、3個ほどが上陸する見通しで、最近の傾向からして強い台風が発生する可能性があります。
ただ、去年のように、中・高緯度の上層のジェット気流が南北に大きく蛇行し、地上では大規模な高気圧が停滞する「ブロッキング」と呼ばれる現象が発生すれば、こうした長期予報は大きく外れる可能性もあるということです。