韓国では、コロナの新たな感染者の減少が目立つ一方で、重症患者が増えています。
中央防疫対策本部によりますと、新型コロナウイルスの感染者は、29日午前0時までに新たに4万3142人が確認されました。
この数は、1週間前の22日と比べると、1万5877人少なくなっています。
一方、重症患者は16人増えて597人となり、6日連続で500人を上回って7月ごろに感染の再拡大が始まって以降では最も多くなりました。
このうち60歳以上が500人あまりで、年長者がおよそ90％を占めています。
重症患者は感染拡大のピークから遅れて増えるとされていて、政府はコロナ患者受け入れ病床を確保するため、症状が軽くなった人の退院を早めるなどによって、重症患者向けの病床を増やす方針です。
重症患者向け病床の稼働率は29日の時点で43.7%で、前日より0.5%上昇しています。
防疫当局はまた、9月9日から始まる秋夕（チュソク）=旧盆の連休で人の移動が増えて感染が広がる可能性があるとみて、連休期間中も検査と治療を同時に受けられるワンストップ診療機関を3000か所運営することにしています。
一方、海外からの入国者を対象に行っている入国前の新型コロナウイルスの検査義務について、国家感染症諮問委員会は、「最終的には廃止すべき」とし、「時期と方法について議論が必要だ」とする認識を示しました。