台風11号の接近に伴って、ソウル市や仁川(インチョン)市は、新型コロナウイルス感染症の臨時選別検査所の運営を、短縮または休止します。
ソウル市は、25の自治区にそれぞれ1か所ずつ臨時選別検査所を設置していますが、台風11号の接近に伴って、5日は運営終了時間を3時間繰り上げて午後6時までとし、台風の影響が最も大きいと予想される6日は、休止にします。
また仁川市は、仁川市庁前広場など市内の臨時選別検査所3か所を、7日まで、休止するということです。
これらの検査センターは屋外に設置されていて、強風などによる影響が懸念されるためで、ほかの地域でも運営時間の短縮または休止を検討しているということです。
臨時選別検査所の運営が休止になる地域では、新型コロナの症状がある人は、保健所や民間の医療機関で検査を受けなければなりません。
中央防疫対策本部によりますと、新型コロナウイルスの感染者は4日午前0時までに新たに3万7548人が確認されました。
重症患者は14人増えて562人で、13日連続で500人台となっています。
亡くなった人は56人で、致死率は3日に0.11%に下がっていましたが、再び0.12%になりました。
こうしたなか、アメリカのバイオ医薬品会社ノババックス製のワクチンの接種対象年齢が、5日から、これまでの18歳以上から12歳以上に引き下げられました。
ノババックス製ワクチンは、新型コロナウイルスの表面にあるスパイクタンパク質の遺伝子をもとに作られた組み換えタンパク質を、ナノ粒子化した製剤で、「組み換えたんぱくワクチン」と呼ばれる種類です。
「組み換えたんぱくワクチン」は、韓国ではB型肝炎ワクチンなどで使われてきた実績があり、新しい技術にもとづくメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンであるファイザー社やモデルナ社のワクチンに不安を感じている人にとって、新しい選択肢となり、青少年の接種を促進する効果があると期待されています。
また韓国のSKバイオサイエンスによる初の国産ワクチンの接種も、5日から始まりました。