韓国の百貨店業界はことし1月から3月期に、消費低迷の影響で、苦戦を強いられましたが、ロッテ百貨店だけは、業績が好調だったことがわかりました。
流通業界が13日、発表したところによりますと、ロッテ百貨店の1月から3月期の売上高は去年の同じ期間に比べて1.1%減少し、8063億ウォンでしたが、営業利益は44.3%も増え1300億ウォンだったということです。
大型店舗のリニューアルや不採算店舗の閉鎖など、去年から進めてきた投資とコストの効率化が功を奏したとみられています。
なかでも注目されるのは、海外事業の業績です。
ロッテの海外百貨店事業はこの期間に、売上が6.2%増加し、営業利益も黒字に転じました。
これに対して、新世界(シンセゲ)百貨店と現代(ヒョンデ)百貨店は、売上と収益性の両面で苦戦を強いられました。
韓国産業通商資源部が発表した流通業の売上動向によりますと、百貨店の売上は去年の同じ月に比べて、ことし2月は3.6%、3月は2.1%それぞれ減少したということです。
なかでも、百貨店の年間売上の30%から50%を占めるファッション部門は、例年より寒かった気候の影響で、1月から3月期の業績にほとんど貢献しなかったと分析されています。
百貨店業界の関係者は、「『非常戒厳』の宣言にともなう政治の不安定化、それによる消費マインドの冷え込み、アメリカ政府との通商摩擦による対外経済の不確実性の増大、気候変動など、あらゆる要因が百貨店業界の業績に悪影響を及ぼした」と話しています。