韓国軍の合同参謀本部は、「北韓が31日午後、平安南道(ピョンアンナムド)から韓半島東の海、東海に向けて未詳の飛翔体2発を発射した」と明らかにしました。
韓国軍は、アメリカ軍とともに飛翔体について詳しい情報の収集や分析を急ぐ一方、追加の発射に備えて、北韓の動向を注視しています。
北韓は、ことし5月から短距離ミサイルなどを相次いで発射しています。
今回の発射は、ことしに入って12回目で、今月2日に江原道元山(ウォンサン)沖から新型のSLBM=潜水艦発射弾道ミサイル「北極星3型」の発射実験をして以来29日ぶりです。
大統領府青瓦台によりますと、31日午後には、NSC=国家安全保障会議常任委員会の定例会議が開かれていて、この会議の途中に北韓の飛翔体発射の知らせが伝えられたということです。NSCではミサイル発射に関する情報分析と対策を議論しました。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、29日に死去した母の葬儀を終えて31日の午後、青瓦台に戻りましたが、NSC常任委員会の会議には出席しなかったということです。
特に、今回の発射は、文大統領の母の死去に対して、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が30日に弔電を送り、文大統領に弔意を伝えてきたその翌日に行われたことから、その意図と、今後の南北関係に与える影響について関心が集まっています。