海外で北韓の工作員と接触し、その指令を受け国内で反政府活動を行った疑いで、労働組合の全国組織の幹部と元幹部が逮捕されました。
水原(スウォン)地方裁判所は27日、全国民主労働組合総連盟の幹部と元幹部、あわせて4人に対し、国家保安法違反の疑いで逮捕令状を発布しました。
この4人は、2017年8月から去年まで、カンボジアのプノンペンやベトナムのハノイなどで、北韓労働党の対韓国工作機関「文化交流局」所属の工作員と接触し、指令を受けて国内で活動した疑いがかけられています。
逮捕された4人は、北韓と指令文書や報告書などのやりとりを100回あまりにわたって行ったとみられています。
指令文書には、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領を辞任に追い込むムードを醸成する指示も含まれていたということです。
とくに、去年10月の梨泰院(イテウォン)の転倒事故以降は、「辞任することが追悼だ」などのデモのスローガンなどが含まれた指令も渡されていたということです。
この事件は、国家情報院と国家捜査本部が捜査を行っていて、ことし1月に全国民主労働組合総連盟の本部や、幹部や元幹部の自宅など、10か所あまりを家宅捜査しています。