IAEA＝国際原子力機関は、北韓北西部の寧辺（ヨンビョン）にある核施設で、軽水炉の試運転が始まった兆候があると発表しました。この軽水炉は、核弾頭の製造など、北韓の核開発における重要な拠点と見られています。 
 
IAEAのグロッシ事務局長は現地時間の22日、オーストリアのウィーンで開かれた理事会で、「先月中旬から実験用軽水炉の冷却システムから水が勢いよく流れ出ていることが観察されている。これは、試運転が行われていることを示すものだ」と述べました。
 
寧辺にある軽水炉は、北韓が核弾頭の製造に使う核物質の生産量を増やすための施設とみられていて、北韓が近く運転を始めるという分析が出ていました。
 
一方、北韓北東部の豊渓里（プンゲリ）にある核実験を行う施設について、グロッシ事務局長は、「新たな核実験に向けた準備ができている」と指摘しました。
 
グロッシ事務局長は、「北韓が核開発を続けることは、国連安全保障理事会の決議に対する明白な違反であり、極めて遺憾だ」としています。