韓国は、加工した鶏肉をヨーロッパに輸出できるよう、20年近く前にEU=ヨーロッパ連合との交渉を開始したものの、依然として輸出にこぎつけていませんが、韓国政府はこの度、輸出に向けた検疫関連の交渉がEUとの間でまとまったと発表しました。
農林畜産食品部と食品医薬品安全処は、韓国産の鶏肉で作ったサムゲタンや冷凍チキンなど熱処理済みの加工製品について、EUとの間で、検疫衛生交渉の手続きが完了したと発表しました。
EUへの加工済み鶏肉の輸出に向けた交渉は、1996年に始まりました。
韓国の食品業界にはHACCP(ハサップ)と呼ばれる食品の安全管理の国際基準が本格的に導入されていなかったことに加え、高病原性鳥インフルエンザが頻繁に発生していたことから、EUとの交渉は開始から2年後に中断されました。
その後、HACCPの基準を遵守することが義務付けられたことに加え、鳥インフルエンザの予防と検疫体制が改善されたことで、2013年にEUとの交渉が再開されました。
韓国の加工済み鶏肉は、アメリカや日本など28か国に輸出されていて、輸出額は、去年、2037万ドルでした。
EUに加盟する27か国への輸出が本格化した場合、EUへの輸出額は、年間2000万ドルが見込まれています。