北韓は、今月2日に韓半島西の海、西海(ソヘ)に向けて巡航ミサイルを発射したのは、「超大型」だとする弾頭の威力を確認するための実験だったと発表しました。
北韓のミサイル総局は3日、前日に西海で行った巡航ミサイルの発射実験の様子を写した写真を公開しました。
写真には、低空を飛行する巡航ミサイルが、陸地にある建物を打撃して爆破する様子が写っています。
北韓は、「新型兵器システムの機能や性能、運用など、あらゆる面で技術を高めるための正常な活動の一環だ」と主張しました。
ミサイルの詳細や飛行距離については明らかにしませんでしたが、巡航ミサイルはターゲットを正確に打撃する性能がもっとも重要であるため、先月30日に続き、今回も目標物を打撃する様子を公開することで、順調に性能が向上していることをアピールしたものとみられます。
北韓はまた、今回の発射は、弾頭を大きくした「超大型弾頭」の威力を確かめるためのものだと主張しています。
北韓はさらに、巡航ミサイルの実験と合わせて、新型の地対空ミサイルの発射実験を、2日に実施したと発表しました。
実験に使われたのは、従来の地対空ミサイル「ポンゲ5」と「ポンゲ6」を改良したモデルだと推定されます。
もともと「ポンゲ5」と「ポンゲ6」は、ロシアの「S300」と「S400」を元に作られたもので、これらの改良が進められているとすると、北韓とロシアの間で技術協力が行われている可能性が高いとみられます。
地対空ミサイルは、戦闘機など空中の標的を攻撃するために発射する迎撃ミサイルで、韓国とアメリカの航空戦力に対応し、防空網の強化をアピールする狙いがあるものとみられます。