政府が進める大学の医学部の定員拡大に反発して、今週、ソウルにある5つの主な総合病院の研修医全員が退職届けを提出し、ストライキを行う方針ですが、すでに、手術が延期になるなどの影響が出ています。
ソウル大学病院、セブランス病院、サムスンソウル病院、ソウルアサン病院、ソウル聖母病院の研修医は、全員、19日中に退職届を提出し、20日の午前6時以降はストライキを行う方針です。
このうちセブランス病院では、小児科など一部の診療科の研修医が19日の午前7時からストライキに入りました。
セブランス病院では、今週予定されていた手術の半分を翌週以降に延期するための調整を行っています。
ほかの総合病院でも、手術のスケジュール変更を始めているということです。
保健福祉部によりますと、およそ1万3000人の研修医を受け入れる全国221の病院のうち、23の病院で合わせて715人が今月16日までに退職届を提出したということです。
こうした動きを受けて、保健福祉部は、医療サービスの安定的な提供のために医療法で定められた権限に基づいて、19日、研修医を抱える全病院を対象に「診療維持命令」を出しました。
保健福祉部はまた、消防庁と協力して救急医療体制を強化するとともに、軍隊の病院を一般に開放するとしています。
さらに、医師らのストライキによって診療が受けられなった人への支援を行うセンターを設立する方針です。