政府が進める大学の医学部の定員拡大に反発して、全国で研修医が退職届を提出し、ストライキに乗り出したことを受け、政府は、今週初めから研修医に対して業務開始命令を出すなど対応を急いでいますが、命令に従わない研修医については、資格を停止する処分を行う方針です。
政府によりますと、全研修医の95%が勤務する全国100の総合病院では、20日の午後10時までに研修医の71%に当たる8816人が退職届を出したということです。
職場を離れていることがこれまでに確認された研修医6112人に対しては、業務開始命令が出されています。
政府は、業務開始命令に従わなかった医師に対して資格停止の処分を行うことができます。
資格停止処分を3回以上受けた場合、医師免許が取り消されます。
一方、ストライキを行っている全国の研修医は20日、緊急総会を開き、政府が医学部の定員拡大と必須医療政策を撤回することを求める共同声明を発表しました。
研修医による団体は、政府が医学部の定員を2000人増やす方針を決めた根拠となる資料を公開していないとしたうえで、世論を意識した政策だと批判しています。