去年10月、アフリカ東部のケニア近海で操業中にソマリア海賊に乗っ取られた韓国漁船のクムミ305号241トンが、9日、およそ4か月ぶりに解放されました。ケニアのモンバサ港で船舶エージェンシー兼代理店を経営し、ムスリム宗教団体の指導者などを通じてクムミ号の解放交渉に当たっていた韓国人のキム・ジョンギュ代表(58)によりますと、クムミ305号は韓国時間で9日午後、抑留されていたソマリア海賊の本拠地ハラデレ港を離れ、10日現在、EU=ヨーロッパ連合所属の艦艇の保護を受け、操業基地のケニアの港に向かっているということです。
「クムミ305号」には、韓国人2人、中国人2人、ケニヤ人39人の合わせて43人が乗り組んでおり、全員、健康状態に大きな問題はないということです。
「クムミ305号」の解放は海賊に乗っ取られてから124日ぶりです。
海賊らは当初、身代金として600万ドルを要求しましたが、零細なクミ305号の状況を考慮し、その後、10分の1にまで下げていました。
しかし韓国人船長が経営していた釜山の水産会社が破産していて、身代金を払うことができず、その後GPSによる位置確認もできなくなっていました。
外交通商部は、「クムミ305号」がどういう経緯で解放されたかについて確認を急いでいます。