アメリカのカーター元大統領が、早ければ来月下旬、北韓を訪問する可能性が高いとみられます。
複数の外交筋が23日までに明らかにしたところによりますと、今回の北韓訪問は、ノーベル平和賞を受賞したカーター元大統領が韓半島の緊張緩和に貢献するために計画しているもので、コフィー・アナン前国連事務総長らが同行するということです。
ワシントンの外交筋は、「1か月後にカーター元大統領が北韓を訪問する可能性が非常に高い。計画がかなり進んでいると聞いている」と述べました。
また、別の外交筋は、「ニューヨークにある国連駐在の北韓代表部とカーター元大統領側が計画を調整しているもようだ」と伝えました。
北韓側は外務省レベルで調整を行っているということです。
このところ、北韓は6か国協議が再開されればウラン濃縮問題について協議することもできるとするなど、軟化姿勢を見せていることから、北韓はカーター元大統領の訪朝をメッセージを伝える機会として活用するものとみられ、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長との会談が実現する可能性も高いということです。
カーター元大統領は、北韓の核問題が浮上した1994年に北韓を訪れて金日成(キム・イルソン)主席と会談し、対決局面を対話局面に導いており、去年8月には北韓に抑留されていたアメリカ人の釈放のため、2回目の北韓訪問を行っています。