国会議員、道知事、基礎自治体の長などを選ぶ再選挙と補欠選挙の投票が、27日、全国38の選挙区で行われ、もっとも注目された京畿道城南(ソンナム)市盆唐(プンダン)区乙では、野党民主党の孫鶴圭(ソン・ハクキュ)代表が与党ハンナラ党の姜在渉(カン・ジェソプ)元代表をわずかな差で破って当選しました。
国会議員の選挙は3つの選挙区で行われ、与党の元代表と野党のいまの代表同士の対決となった京畿道城南市盆唐区乙では、野党民主党の孫鶴圭代表が元京畿道知事などの知名度を生かして保守の地盤を崩し、与党ハンナラ党の姜在渉元代表を破りました。
また全羅南道(チョンラナムド)順天(スンチョン)市選挙区では、野党が統一候補とした民主労働党の金善東(キム・ソンドン)候補が当選しました。
しかし、故盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の故郷の慶尚南道金海(キムへ)市乙では、去年8月、国務総理に内定した後に疑惑が浮上して国務総理就任を辞退したハンナラ党の金台鎬(キム・テホ)前慶尚南道知事が当選し、かろうじて与党のメンツを保ちました。
一方、ただ1カ所の知事選挙となった江原道知事選挙は、民放MBCの元社長同士の対決となりましたが、ここでも野党民主党の崔文洵(チェ・ムンスン)候補が当選しました。
このように今回の選挙では野党が勝利し、なかでも与党の票田とされていた城南市盆唐区で民主党の孫鶴圭代表が当選したことから、孫鶴圭代表の党内での力はさらに強くなり、来年暮れの大統領選挙の野党の候補になる可能性が高くなりました。
一方、与党ハンナラ党は、指導部の責任を問う声が高まるものとみられています。
今回の再選挙・補欠選挙はこのほか、▼基礎自治体の長を選ぶ選挙が、ソウル市中区、蔚山(ウルサン)市東区など6カ所で、▼大都市や道の広域議会の議員選挙が5カ所で、▼基礎自治体の議員選挙が23カ所で行われましたが、各地で野党の優勢が目立ちました。
投票率は40%をわずかに下回る39.4%でした。