31年前の1980年5月18日、韓国南部の光州で民主化を求めた学生や市民が鎮圧軍部隊と衝突して多数の犠牲者が発生した「光州民主化運動」の関連資料が、ユネスコの世界記録遺産に登録されることになりました。
ユネスコの世界記録遺産への登録を審査する国際諮問委員会(IAC)は、現地時間で23日、イギリスで会議を開き、光州民主化運動の経緯が記録されている政府機関と国会の資料、それに市民の声明書、写真などの関連資料について、ユネスコのボコバ事務局長に世界記録遺産への登録を勧告することを決めました。
ユネスコでは、国際諮問委員会で登録の勧告が決定されれば、世界記録遺産への登録が確定したものとみなしています。
ユネスコ事務局は、25日に会議の結果を正式に発表する予定です。
「光州民主化運動」関連の資料をユネスコの世界記録遺産に登録することをめぐっては、韓国の「光州民主化運動の世界記録遺産登録のための推進委員会」が去年3月、資料を提出し、国際諮問委員会で検討が進められてきました。
また、国際諮問委員会は、今回の会議で、朝鮮時代後期の1760年から1910年までの151年間、国王の動静などが毎日の日記の形で記録され、韓国の国宝として保存されている「日省録」も、ユネスコの世界記録遺産に登録することを決定しました。
これで韓国は、「朝鮮王朝実録」とハングルを解説した木版本である「訓民正音解例本」が初登録された1997年以来、合わせて9つの文化財が世界記録遺産に登録されることになりました。
ユネスコの世界記録遺産に登録されているのは、4月現在、世界83か国の記録遺産193件です。