大学生らが授業料の引き下げを求め、連日集会を開いているなか、一部の父兄団体もその動きに加わることになりました。
「学校を愛する父兄の会」は9日午前記者会見し、「高い授業料は学生だけの問題ではない。全国大学生父兄会を結成し、半額授業料運動を行う」と明らかにしました。
まず、この会の会員6万4000人が中心になって活動を始め、ほかの父兄団体とも連帯していく計画だということです。
2007年の大統領選挙の際に李明博(イ・ミョンバク)大統領は大学の授業料を半額にする「半額授業料政策」を公約に掲げましたが、授業料の値上がりは今も続いており、学生たちは抗議行動で公約の実現を求めています。
学生によるデモは9日で12日間連続で行われており、さらに10日は韓国大学生連合などが大規模な集会を開くことにするなど、事態が拡大していることから、警察は9日、集会を認めず、不法行為については警察力を動員して厳しく対応する方針を明らかにしました。
一方、高麗(コリョ)大学、西江(ソガン)大学、淑明(スクミョン)大学、梨花(イファ)女子大学では8日と9日、全国の大学生が半額授業料の実現を求め、同時に授業をボイコットすることについての賛否を問う投票が行われています。
こうしたなか、与野党も学生や父兄の授業料引き下げ要求に賛同する動きを見せています。
国会では8日、教育社会文化分野の対政府質問が行われ、与野党議員は政府に対して大学授業料の負担を軽減するための解決策を強く求めました。
与党の議員らは授業料引き下げ政策と同時に大学の構造改革が行われるべきだと指摘し、野党の議員らは授業料を簡単に引き上げ、使いたいように使っている大学の運営実態に対する制裁が必要だと主張しました。
しかし、中には「授業料を無料にすべきだ」などという意見も聞かれ、「来年の大統領選挙と総選挙を控え、票を意識した非現実的な発言」との批判の声も上がっています。