ハイテク製品の生産に欠かせない希少金属「レアアース」をめぐって、一番の供給国の中国が輸出を制限する動きを強めている中、国内消費量で50年間分に当たる量のレアアースが含まれている鉱脈が、韓国で見つかりました。
韓国地質資源研究院が29日、明らかにしたところによりますと、去年6月から、韓国でレアアースが存在すると推定される11か所の土を採取して分析する作業を行ったところ、忠清北道(チュンチョンブクド)忠州(チュンジュ)と江原道(カンウォンド)洪川(ホンチョン)で、レアアースが含まれている鉱脈が見つかったということです。
また、この鉱脈の土には、合わせて14万7000トンあまりのレアアースが含まれているものと推定されており、韓国でのレアアースの消費量が年間3000トンであることから、今後50年間は使うことができるということです。
これについて韓国地質資源研究院の関係者は、「今回発見された鉱脈の土には、レアアースだけでなく、鉄鉱石や、熱に強い合金を作る際に必要なレアメタルも含まれており、収益性は充分にあるものとみられる」と説明しています。
レアアースは、半導体や電池などといったハイテク製品の生産に欠かせないものですが、世界の使用量の97%が中国で生産されており、韓国でも全量を輸入に頼っている状態です。