26日午後から27日朝にかけて韓国中部と東部に雷や突風を伴い、局地的に1時間最高100ミリという非常に激しい雨が降り、土砂崩れによる死者や行方不明者は20人を超えました。
気象庁によりますと、江原道春川市では、26日午後から1時間に最高100ミリの激しい雨が降り、27日未明、土砂崩れによる土砂災害が起きて山沿いのペンションなど住宅5棟が崩壊しました。この事故でこれまでに9人が死亡、26人がけがをしました。
崩壊したペンションには、夏休みを利用して農村のボランティア活動に参加していた大学生35人と、観光客8人など合わせて44人が宿泊していましたが、救助された7人以外に、大学生2人の行方が分からなくなっているということです。警察と消防当局は、事故現場に600人を投入して救助活動にあたっています。
また、1時間に60ミリの激しい雨でソウル市瑞草区ウミョン山トンネル料金所付近でも27日朝土砂崩れがあり、近くに住む住民9人が土砂に埋まって死亡しました。
気象庁によりますと、南の海上からの暖かく湿った空気が韓国中部の上空に流れ込み、北からの冷たい空気とぶつかって大気の状態が不安定になり、中部と東部で局地的に激しい雨が降っているということです。
27日午前7時現在の降り始めからの雨量は、ソウルで301.5ミリ、春川市で257ミリと記録的な雨となっています。
このため京畿道東部とソウルの主要道路は冠水して車が通れなくなっているほか、河原などでキャンプをしていた人たちが孤立し、消防レスキュー隊によって救助されました。
中央災害安全対策本部は、あさって29日までに中部地方を中心にさらに250ミリを超える雨が降るものとみており、土砂崩れや低い土地の浸水、川の増水、落雷に十分注意するよう呼びかけています。