韓半島有事の際を想定した韓米連合軍による軍事演習「乙支フリーダム・ガーディアン演習(UFG)」が16日から10日間の日程で始まりました。
この演習は北韓との全面戦争と局地での挑発に対応するために作戦遂行能力を向上させる目的で主に指揮所演習を中心に行われます。
今回の演習にはアメリカから海外兵力3000人を含む3万人が、韓国軍は軍団と艦隊飛行団など5万6000人が演習に参加し、今回は特に韓国の陸軍と海軍の参謀総長がアメリカ軍から作戦指揮権を渡され、初めて韓米連合作戦を指揮することになっています。
これとともに防衛体制をチェックする政府演習の「乙支演習」も同時に実施され、中央政府と地方自治体など3700機関の44万人が北韓軍の局地的な挑発を想定した防御演習を行います。
また北韓の砲撃を受けた延坪(ヨンピョン)島など軍事境界線近くの西海の5つの島と国境周辺地域では住民の避難訓練が行われるほか、原子力発電所では津波と地震が発生したことを想定した訓練も行われることになっています。
さらに最近大きな被害を出しているコンピューターのハッキングにも対応する演習も実施されます。
今回の軍事演習について、韓国駐在国連軍司令部は先月18日に北韓に対して板門店の軍事代表部を通じて軍事演習の時期や目的などを伝えていますが、北韓は先週、労働党機関紙の労働新聞などを通じて演習の撤回を主張しました。
北韓は同じ時期に行われた去年の乙支フリーダム・ガーディアン演習の直前に白翎(ペクリョン)島と延坪島の付近の海域に130発の砲弾を撃ち込んでおり、合同参謀本部は北韓軍の動向を見守っています。