国防部は高校で使われている韓国史教科書のうち現代史の記述内容は安保意識を悪化させる恐れがあるとして、教育科学技術部に改正を要請したことが23日、分かりました。
国防部は今月12日、「韓国史教科書の執筆基準の改正についての提案書」を教育科学技術部に送りました。
それによりますと、高校の韓国史教科書6種のうち「大韓民国の正当性」という用語を明記していないのが4種に上り、韓国政府を独裁政府と非難しながらも北韓政権に対しては美化しており、韓国戦争以来、北韓の軍事的な脅威について記述した教科書は1種もないとしています。
また韓国戦争当時、住民虐殺については、北韓軍の場合、「占領地のところどころで発生し」とされているのに対して、韓国軍とアメリカ軍による住民虐殺は詳しく記述されているとしています。
このため国防部は、このような高校の韓国史の記述内容が韓国の若者の安保意識を弱め、「守るべき大韓民国」と「戦うべき対象の北韓」の実態に対する認識の混乱をもたらしていると指摘し、ひいては韓国軍の精神的な戦力と、韓国軍に対する国民の信頼を低下させる結果を招いているとしています。
そして大韓民国の建国と発展について正しい記述で歴史的な正当性を明記すること、また北韓は失敗した体制であり、持続的な挑発で韓国の平和と安全を脅かしていることをはっきり明記することなどを要請しました。