韓国の20-30代の精神的なリーダー役として知られ、韓国ベンチャー業界の第一人者でもある安哲秀(アン・チョルス)ソウル大学融合科学技術大学院院長(49)が、10月のソウル市長補欠選挙に立候補するのではないかとささやかれ、与野党はともに緊張を高めています。
安哲秀氏は、現在、大学院院長ですが、16年前にコンピューターセキュリティー会社を立ち上げた韓国ベンチャー業界の第一人者で、さまざまな社会現象についても個人の意見をはっきりと示すことで若い世代から支持を集めている人物です。
先週土曜日に、複数のメディアが世論調査会社に依頼してソウル市民を対象に行った世論調査の結果では、安哲秀氏は新しいソウル市長としての支持率がトップとなり、いずれの世論調査でも2位の与党ハンナラ党候補との支持率の差は2倍以上に広がっています。
こうした中で、安哲秀氏本人は、まだ正式にソウル市長補欠選挙に立候補する意思を表明していませんが、与野党はともに緊張を隠せない状態になっています。
与党ハンナラ党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表は5日の党最高委員会で、「安哲秀ブームは、今の政党に対する国民の警告だ」として、「国民の暮らしの改善のため与野党が協力してさらに努力する必要がある」と強調しました。
一方、最大野党民主党の孫鶴圭(ソン・ハッキュ)代表は、「ハンナラ党に反対する勢力を結集する必要がある」として、安哲秀氏を野党候補として迎え入れる方法を検討していることを明らかにしました。
安哲秀氏は今年49才、国立ソウル大学病院で医師をしていた1990年代にコンピュータウイルス対策ソフトウェアを研究し、医師を辞めてコンピューターセキュリティー会社を立ち上げた韓国ベンチャー業界の第一人者です。
安哲秀氏はこれまでの選挙でも何度か与野党双方の陣営から誘いを受けたことがありました。