姦通罪として2年以下の懲役を定めている刑法241条に対し、憲法裁判所は26日、違憲決定を出しました。
憲法裁判所は26日、議政府(ウィジョンブ)地方裁判所と水原(スウォン)地方裁判所が、「自己決定権を過度に制限するものだ」として、憲法に違反しているのではないかとして申し立てた審判について、裁判官7人が違憲、2人が合憲と判断し、違憲と決定しました。
憲法裁判所の決定により、姦通罪の処罰を定めている刑法の条項は廃止され、最後の違憲法律審判が行なわれた2008年10月31日以降有罪が確定した受刑者は再審請求が可能になります。
姦通罪は、婚姻して配偶者のある者が、他の者と姦通することにより成立するもの で、憲法裁判所はこれまでに4回にわたって合憲と決定していました。
しかし、最も最近の2008年の場合、裁判官9人のうち、4人が合憲、1人が憲法不合致、4人が違憲と判断し、賛否をめぐる意見が拮抗しているうえ、最近法曹界の内外で姦通罪を廃止すべきとの意見が強まっていることから、今回の審判では違憲決定が出される可能性が高いとの見方が出ていました。
韓国では刑法が制定された1953年以後、およそ10万人が姦通罪で処罰を受けています。