リッパート駐韓アメリカ大使が襲撃され怪我を負った事件で、警察当局は9日、金基宗(キム・ギジョン)容疑者が北韓の体制を称える書籍などを持っていたと明らかにしました。
警察は容疑者の自宅兼事務室を家宅捜索し、北韓関連の書籍を押収しましたが、その中には金正日国防委員長が著述した「映画芸術論」や北韓寄りの団体が発行した「民族の進路」など、北韓の主張に同調する内容の書籍が含まれていたということです。
警察は、容疑者が過去に北韓に同調する発言をするなど、国家保安法に違反する言動をしていたことも確認していて、容疑者に国家保安法を適用することも検討しているということです。
一方、容疑者が北韓関連の書籍を持っていたことについては、容疑者は大学院で南北統一と関連した修士号を取得していて、北韓関連の書籍を持っているのは自然なことだとする指摘も出ています。
ところで、北韓の労働党機関紙、労働新聞は今回の事件と関連して、韓国の警察当局がこの事件を北韓と関連付けて捜査を進めているとして、これは北韓をテロ支援国に再指定するための事前準備だと主張しました。