韓国を訪問中のアメリカのケリー国務長官が、アメリカの終末高高度防衛ミサイル「サード」の韓半島への配備の必要性について言及しました。
ケリー国務長官は18日、ソウル龍山(ヨンサン)にあるアメリカ軍基地で行なった演説で、北韓の脅威に触れながら、「われわれはあらゆる結果に備えなければならない。それがわれわれがサードなどについて語る理由だ」と述べました。
ケリー国務長官がサードの韓半島への配備の必要性について言及したのは、今回が初めてです。
これについて外交部は、サードの韓半島への配備の問題をめぐっては、今回の韓米外相会談を含め、両国間で協議されているものは何もないと明らかにしました。
これまでサードをめぐっては、「韓米間では何の議論も、要請も、決定もない」というのが、両国政府の公式な立場でした。
しかし今回、ケリー国務長官は、ホームグラウンドと言える韓国駐在アメリカ軍基地で非公式にサードに言及したことで、一部では、アメリカが公式な立場は崩さず、暗にサードの必要性に触れることで、韓国の世論の動きを探ろうとしているのではないかという見方が出ています。
また来月中旬の朴槿恵(パク・クネ)大統領のアメリカ訪問期間中に、朴大統領とオバマ大統領が、この問題について踏み込んだ議論を行なう可能性があるという見方も出ています。