韓国でマーズ感染者が増え続けていることについて、WHO=世界保健機関は、「韓国は感染経路の追跡や感染防止もできない、いわゆる持続的感染国ではない」とする見方を示しました。
スイスのWHO本部でマーズを担当しているベン・エムバレク氏は、9日、記者会見し、
「韓国の保健当局は、現在、マーズ感染者との接触事例を追跡している。これまでに感染が確認された患者は、いずれも病院内の感染であり、地域での感染は報告されていない」と述べました。
そして「韓国では患者がいくつかの病院を転々としながら診察を受ける習慣がある。そのために多くの病院で一気に感染が広がった。また自宅隔離中の人が、感染が確認される前に家族に病気を移す可能性はあり得る」と説明しました。
さらに香港が最近、韓国への渡航を自粛するよう勧告したことについて、「香港は10年前に新型肺炎のSARSを経験しているため、今回こうした厳しい措置をとったことは理解できる。しかし世界的にこうした措置をとる必要はなく、WHOとしては渡航自粛を勧告しない」と述べました。