北韓は23日、去年3月にスパイ容疑で拘束した韓国人男性2人に対して、無期懲役にあたる「無期労働教化刑」の判決を言い渡したことを明らかにしました。
北韓の朝鮮中央通信によりますと、韓国人男性のキム・グクキさんとチェ・チュンギルさんに対する裁判が最高裁判所で行われ、無期懲役にあたる「無期労働教化刑」の判決が言い渡されたということです。
2人は、アメリカや韓国情報機関の指令をうけ、北韓最高首脳部の秘密資料などを収集し、北韓の刑法の国家転覆陰謀罪やスパイ罪などで起訴されていました。
これについて、韓国統一部は23日、報道官声明を発表し、「北韓が形式的な裁判を一方的に行った結果を受け入れることはできない」」としたうえで、「国際的な慣例はもちろん、人権や人道主義に反する」として強く批判し、北韓が抑留している韓国人4人をただちに釈放するよう求めました。
北韓は、去年5月にも、別の韓国人男性に対して、「無期労働教化刑」の判決を言い渡したほか、ことし4月には、アメリカ・ニューヨーク大学に在学中の韓国人男性1人を不法入国した疑いで拘束しています。