一触即発の緊張状態が続くなかで行われていた南北高官級会談は25日未明、北韓が地雷爆発事件に遺憾の意を表明し、韓国は拡声器を使った宣伝放送を中止することなど合わせて6項目に合意し、これまでになく高まった軍事的緊張は緩和に向かう見通しとなりました。
南北高官級会談は、北韓側の提案で22日夕方から板門店の韓国側の建物で始まり、休憩を挟んで断続的に行われ、4日目に入った25日午前1時前に合意に達しました。
会談に出席した金寛鎮(キム・グァンジン)大統領府国家安全保障室長が25日未明に大統領府で発表した合意文によりますと、
非武装地帯で発生した地雷爆発事件について北韓が遺憾の意を表明し、「準戦時状態」を解除する一方、韓国側は拡声器を使った宣伝放送を25日正午から中止することにしました。また、関係改善に向けた当局者会談をソウルか平壌でできるだけ早く開催することや、来月の旧盆に合わせて離散家族の再会に向けた赤十字接触を行うことで合意したほか、多様な分野での民間交流活性化に取り組むことでも合意しました。
これで、今月はじめに非武装地帯の韓国側で発生した地雷爆発事件をきっかけに、南北の間で高まった軍事的緊張はひとまず回避されました。