国際原油価格の値下がりが続き、精油・造船・建設など、韓国の主力産業が大きな痛手を被っています。
このうち、造船業界は、原油安の影響で、ことし下半期だけで、原油掘削船の契約4件が取り消しになるなど、契約解除が相次ぎ、韓国の3大造船会社は、この1年間で、数兆ウォンの損失を被りました。
また、建設業界では、産油国が集まっている中東地域の景気低迷の影響で、先月末時点の海外建設受注額が、去年の同じ期間に比べて30%減っています。
このほか、精油業界は、原油を買って精製し石油製品を売る構造ですが、原油価格の不安定な動きにより、利益をあげるのが難しくなっているうえ、石油製品の値段が下がり、輸出額が大幅に減っています。
原油安は、産油国だけでなく、アメリカやヨーロッパなど先進主要国の景気低迷の要因となるおそれがあり、韓国輸出全体にマイナスの影響を与える可能性が高くなっています。